【テレ東の実験的番組】蓋について解説
「蓋」は完結しました。
見たことない方でも楽しめるように、一部の考察をそのままにしてあります。
「蓋」とは、テレビ東京で2021.9.7〜2021.9.28に渡って深夜に10分だけ放送されていた実験的番組です。
ドラマのようなドキュメンタリーのような実験のようなものです。
SNS上の一部で話題になっていました。
1'周目①〜⑤、2'周目①〜⑤、3'周目①〜⑤の3部構成（全15話）で放送されました。
ディレクターの上出氏の告知等では再放送とされていましたが、全く異なる内容になっており、1'周目、2'周目、3'周目で内容がアップデートされていると言われていました。
内容を簡潔にまとめると「居場所の話」（上出Dのインタビューより）です。
誰の居場所かはまだ不明ですが、渋谷川の暗渠（あんきょ）に住む地下人（ちかんちゅ）と地上に住む我々人類の居場所のことを示しているのではないかと推測しています。
物語は、あるきっかけで「渋谷川の暗渠に何かがいる」と気づいた人物や、興味を持ってしまった人物たちが、暗渠に近づこうとする様子を描いているようです。
9/25追記
近づこうとする様子というよりも、アングラマン、地下人、地上人それぞれの居場所について考えさせようとする物語？のようです。
誰の目線から描かれているかは「不明」です。
毎回、何者かのパソコンをハッキング？か録画したものを流しているように思われます。
1'周目、2'周目は主に監視カメラの映像でした。
最新の話題になっている「蓋クイズ」はこれまでの視聴者も全く理解できていない領域です。
テレビだけでなく、TwitterやYouTube、ブログといった媒体にも絡めたコンテンツが出てきており、考察が深まっています。
上出遼平氏、アーティストのDos Monos、渋谷ヒカリエのクリエイティブスペース（8/）による番組であることが明らかになっています。
今後の放送スケジュールはこちら。
今日深夜（というか明日の早朝）から3'周目
— 上出遼平 KAMIDE RYOHEI (@HYPERHARDBOILED) 2021年9月21日
9/22(水)4時 5 分
9/23(木)3時 55 分
9/25(土)3時 35 分
9/27(月)3時 10 分
9/28(火)3時 40 分#蓋
さて、Twitter上の皆さんの考察と、テレビで放送されたアクセスできる範囲の資料、ウェブサイトをまとめてみました。
登場人物
まとめてみました。
役名と実際の俳優さんの名前が一致しています。そもそもドラマかどうかも定かではないので「役」という概念があるのか謎ですが…。
・なかい とも（Nちゅーぶ、カラオケ店員）
・下水道作業員① ガモウ ジュンイチ
・下水道作業員② サクマ ヨシロウ
・アングラマン（ホームレス）
・真分 紀志（マンション管理人）
・ラジコン少年
・地下人（ちかんちゅ）親子
・？？？（画面を見ている人）
東京都路下現況報告
2'周目①のPC上の画面に出ていた「東京都路下現況報告」にはかなり詳しく暗渠と地下人のことが書かれていました。
これはつまり、見ている誰かが暗渠や地下人、地底人などについて調査していることを示していると思われます。
（https://redkoala27.sakura.ne.jp/upload/tokyo_roka_genkyo.pdf）
・地下変異体質
光がほとんど届かない暗渠にあって、チカンチュの眼球は特異な進化を果たした。それはメ ガネザル(夜行性)の眼球と限りなく酷似しており、わずかな光を十分に取り込めるような 構造になっている。一方で調光の役割を担う虹彩を失っているため強い光に耐えることが できない。聴覚への依存度が高く、耳翼は地上人より1割ほど大きい。また、暗渠内は一年 を通して気温の変化が少ないため、体毛はほとんど失われている。日光に当たることがない ため、ビタミン D の生成及びカルシウムの吸収が心配されるが、魚を主食とすることでこの 点は解決されていると言われる。食用とする主な魚種はフナ、ウグイ、ボラ、ナマズ、ブラ ックバスなど。季節によってはウシガエルの子(オタマジャクシ)が食される。
（「渋谷路下現況報告」から一部抜粋）
DropBox
2'周目③の画面に出てきたDropbox（Dropbox - upload - Simplify your life）にアクセスしてみると、下記のように出てきました。
管理しているのは「Doe John」と出てきますが日本語で言う「名無しの権兵衛」の意味です。
恐らくですが、テレビで放送している画面を見ているであろう人物であると推測されます。
URLにアクセスしてみると、いろいろな写真や動画が出てきました。
Dos monosの動画や、マンション管理人おじさんから電気屋へのメール、渋谷川の写真などがありました。
9/25追記
Dos Monosの未公開MV（15秒）を含む、新たな画像がいくつかアップされていました。
メールは文字化けしていたので直しました。
マンション管理人（真分紀志）
Dropboxの中に入っていたメールを見ると、マンション管理人おじさんの名前は「真分紀志」であることが判明しました。
彼は「渋谷暗渠観測記」というブログをやっていて、そこで暗渠へ調査に行く旨を記載しています。
その際の武器のようなものを作るため、馴染みの家電屋さんに依頼しているメールのようです。
以下はDropboxに保存されていた画像たちのスクショです。
渋谷川の写真や暗渠の地図などがありますが、健康センターの看板など、関係があるのか無いのか不明な点が多いです。
たくさんあるので飛ばして見てください。
上記より推測するに、Doe John（名無し）なる人物は、アングラマンや作業員を雇っている立場？にあり、Nや真分から暗渠を守ろうとしているのではないか？と思います。
どのようにして監視カメラや様々な媒体のカメラにアクセスしているのかは謎ですが…。
渋谷川暗渠観測記
真分（マンション管理人）が書いていると思われるブログです。
9.21のブログより、渋谷川の暗渠に行こうとする電話を何者かに盗聴されていることを確信し、慎重に行動を進めているようです。
YouTube（Nちゅーぶ）
2'周目で渋谷川の暗渠に潜入し、ちかんちゅ親子と接触した少女（なかい、N、カラオケ店員）のYouTubeチャンネルが実際にあります。
3'周目①で、彼女のチャンネルにアップされた動画の編集前のものが流れました。
詳しい時系列は謎のままですが、ちかんちゅ親子に遭遇していたはずが、何もなかったことにしていたことや、天津飯を食べている途中で席を外し、うめき声や叫び声が聞こえました。
もしかしたら、成人になったら自ししてしまうちかんちゅが○んでしまう瞬間を見てしまったのではないかと推測しています。
9/25追記
ちかんちゅ（娘）との会話がありました。
「（母が、地上では）天津飯が一番美味しいと言っていた」
YouTubeで天津飯を食べていた理由が分かりましたね。
上記のその瞬間（し）を見たわけではなく、ちかんちゅ（娘）に話されたことを考え、悩み、自分の心に蓋をしようとしているのかもしれません。
（ちかんちゅ、アングラマン、地上人の争いについてなど）
あくまでこれは一つの考えであり、正解はわかりません。
チャンネルはこちら↓
Twitterアカウント
画面に出ていたTwitterアカウントです。
現時点ではツイートは0ですが、2週目の放送が始まってから「いいね」をしています。
何を基準に「いいね」しているのかはわかりません。
これは何の蓋でしょう？（9/23）
9/23の放送（3'周目の②）で「第一回 蓋クイズ」と称し、全34枚の画像（休憩タイムと目は除く）が次々と表示され、「これは何の蓋でしょう？」という問いがされました。
何を示していたのか自分なりに考えてみました。
※ご意見がありましたらコメントかTwitterにお願いします。
2021.12.10追記
上出さんに直接話を伺ったところ、蓋クイズには全て答えがあるそうです。
まだまだ掘れそうですね…蓋…。
・ペットボトルのキャップ
・下水道のマンホール
・陶器の急須の蓋のようなもの
・缶の蓋
・ワイン
・ケチャップなどのキャップ
・おそらくサザエ
・薬（いらすとやでは「痛み止め」らしい）
休憩〜青い瞳の目
・アイドル
・黄色い細長い形の何か
・グレーの丸い恐らくプラスチック製の何か
・テレビ
・新聞紙？
・キーボード
・待ち合わせ？ナンパ？
・変化球の握り方（球種は不明）
・東京の青海（埋立地？）
・筒型のウェットティッシュなどの蓋？
休憩〜奥二重気味の目
・金メダル
・トイレの蓋
・老人ホーム
・お金（1万円札）
・マンホール（養生テープ付き）
・ブルーインパルス（飛行機？）
・マスク
・黒塗り箇所の多い紙
・居眠りをする会社員たち（上司のつまらない話？）
・リスがいるベンチ（ホームレス対策？）
・腕時計
・汚水のマンホール
・お弁当についている魚型の醤油入れ
・不明
・木材で敷き詰められた床？の角
・汚水のマンホール
マンホールが何度も出てきたことがやはり印象的でした。
マンホールは地下の下水道などの蓋を示していますが、地下と地上を隔てる壁（蓋）とも理解できます。
また、3度出てきた「目」は、まさに「蓋」を見ている我々を示しているような感覚がありました。
他に理解できそうなものというと、
アイドルは性欲の蓋？
老人ホームは介護の蓋？
リスのついたベンチはホームレスを公園から追い出す蓋
トイレは臭いものの蓋
マスクは噂の蓋
金メダルは承認欲求、名声の蓋
黒塗りの紙は情報の蓋
埋立地は海の蓋
腕時計は時間に管理された世界の蓋？
他にもありそうなので引き続き考えてみます。
3'周目③の感想、考察（9/25）
今回は、1'周目で渋谷川暗渠に潜入したN、とちかんちゅ（娘）との会話が放送されました。
1'周目でラジコン少年の操作するカメラ付きラジコンがちかんちゅに回収され、そのカメラからの映像（音声のみ）だったようです。
1日3回、決まった踊りをすること（日光を浴びないことにより、成人になったら自ししてしまう体質への対策）などを話していました。
ちかんちゅ娘の「それ触らないでくれる？」というのは、地下世界ではお金同様の価値である塩のことを言っていると思われます。
「残り少なくなってきた」と以前の放送でちかんちゅ父が言っていました。
また、アングラマンとちかんちゅは支援関係だと考えていましたが、そうではないと娘は語っています。
恐らく支援関係というよりも、アングラマンの助けのおかげでギリギリ生きることができている、様な状況なのかもしれません。
（※アングラマンつまりホームレスは、地下世界では特権階級にあり、地上世界と結ぶ役割を果たしている、と1'周目でちかんちゅ父の証言あり。）
9/26追記
また、ちかんちゅ娘の「お姉さんがきたから争いが生まれる」に対してNの「お父さんがどうしてもって言うから」という返答について考察してみました。
恐らく少し前に、ちかんちゅ（母）が自ししてしまいました。
母を失ったショックや、自身も「し」について考え出す年頃ということもあり、ちかんちゅ父は、年齢の近いN（YouTubeチャンネルの概要欄で21歳と記載）が暗渠に興味を示している様子を何かしらの手段で知り、娘に会わせてあげたいと考えたのではないでしょうか。（Nのことを「お姉さん」と呼んでいたので、ちかんちゅ娘は18〜19歳ぐらいと予想）
そしてNに対し、何かしらの手段で連絡を取り、暗渠に来てもらったのではないかと思います。
話は変わりますが、真分（マンション管理人）が管理している渋谷暗渠観測記に「ブルーシートで人のようなものが運ばれていた」と記載されていましたが、それは恐らくちかんちゅ（母）であり、ちかんちゅ（娘）が言うように「アングラマンは母をさらった」わけではなく、自ししてしまった母を運び出していたということだと思います。
正解かどうかはわかりません。
Dos Monos MV公開（9/25）
Dos Monosの新曲MVが9/25の12時にYouTubeで公開されました。
舞台はちかんちゅの住処のようです。
歌詞にも注目です。
これまでの蓋を逆再生（9/27）
3'周目④では、Nが渋谷川暗渠を脱出している時点から、アングラマンが地下に入っていくところまでを遡る形で、逆再生されました。
これまでの蓋を見たことがなかった方も、なんとなく理解が進んだのではないかと思います。
高速の逆再生でしたが、アングラマン（ホームレス）が出てくる場面のみ通常再生に戻っていました。
さらに、最初（放送で言うと最後）の方のアングラマンが地下に入っていく様子は、当初の放送では無かった部分でした。
画面を見ている誰かは、アングラマンに対して何かしらの感情を持っている様です。
Dropbox更新
また、Dropboxの更新がありました。
「0927_21_t.mp4」という動画ファイル（Mos Donosの楽曲の一部）と、「ひかりぢごくのものがたり」というPDFファイル（_ehon_myth.pdf）です。
絵本の様な内容でしたが、ファイル名の「myth」とは、スラングで「作り話」を意味しています。
つまりこれは、ちかんちゅの大人が子供に向けて書いたと思われる作り話です。
非常に読みづらかったのですが、文字起こしをしました。
「ひかりぢごくのものがたり」
これはとってもむかーしのはなし。
ちじょうのせかいに、1くみのふうふがくらして生きていました。
ちじょうにはひかりがさしていて、まものがそこいらじゅうをうろついてはひとをたべていたからです。
ふうふはほらあなにかくれていましたが
あるひ、たべるものがなくなってしまいました。
まちにでて、たべものをさがさなくてはなりません。
よるになるのをまって、ふたりはまちへでました。
しかし、よるなのに、まちはぎらぎらとあかるかったのです。おとこのほうはあっというまにまものにたべられてしにました。
おんなのほうは わんわんなきながらにげました。まものは「おんなのほうがうまいぞー」といって、こわくてはしりました。
そこにあらわれた、あたまに×××（解読不能だが、文脈から推測するに髪と髭のことを示していると思われる）をつけて、くちのしたにもおなじものをつけたおとこでした。
おとこは、おんなをまほうのだいしゃにのせて、まものからみえないようにしてにげました。
よがあけるまえ、おとこはかわへおりたちかのせかいにはいってきました。
おんなはおどろいて「こんなせかいがあったの!?」とさけびました。
らくえんにつれてきてくれたのです。
おとこはあんぐらまんでした。
こうして、おんなは、ようやくあんしんしてくらすことが、できるようになり。
このすばらしいちかのせかいでけっこんし、
むすめをさずかりました。
そのむすめこそ、いまのこどもたちの
ははおや、めぐみさまなのです。
この話の内容は恐らく70年〜80年ほど前ではないかと推測しています。
ただ、書かれたのはここ数日だと思います。
「myth」つまり神話なので、内容が全て事実でないかもしれないという前提を持ちつつ考えてみると、そもそも「まもの」は実際には存在せず、ちかんちゅの子供たちに地上が危険だと伝えるための空想上の存在と捉えるのが自然かと思います。
そう考えると、この絵本を書いたのはちかんちゅの大人であることがわかります。
髪と髭のことを言葉にしていないことも、理由の一つです。（ちかんちゅは体毛がない）
3'周目⑤の感想、考察（9/28）
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